高気密・高断熱住宅は全く相反するものではありません。

冷房機器を使いたくない方にも、自然な風通しの良い住宅を計画するうえで高気密・高断熱住宅は全く相反するものではありません。

夏の強い日差しによる輻射熱を室内に入れないために、壁や天井の断熱性能は優れている方が有利です。

輻射熱とは、熱線(遠赤外線)が建物などを透過して放射される熱現象のこと。
夏暑く感じる室内は、太陽の熱を吸収した天井や壁、床の表面温度が上昇し、その熱が室内へ放射されるために起こります。

高断熱住宅では壁や天井の断熱材の外側に通気層を設けて、表面温度が高くなった外壁や屋根の熱を上昇気流と共に排出する構造も伴っており、従来の住宅よりもはるかに輻射熱が伝わりにくくなっています。

高気密住宅だから冷房をしていない時にも窓を閉めっ放しにしておくなんてナンセンスです。
思いっきり窓を開放して風通しの良さを実感すればよいのです。

輻射熱の少ない高気密・高断熱住宅は冷房なしでも従来の住宅より涼しく感じられるはずです。